Marriage For AllとCALL4にジョイン
2015年にハフポストに就職して以来、ここ5年間はEU離脱やトランプ大統領の当選など、私は未来への希望を失っていた。どんどん利己主義になっていく世界、貧困格差、情報格差、教育格差。そういったニュースを毎日見て、報道する日々。
そんな中、2019年 同性婚訴訟が始まった。
私は「これなら本当に本当に本当に、日本は変わるかもしれない」と思った。台湾では同年に同性婚を認める法案が、アジアで初めて可決されたばかりだった。
「自分には何ができるだろう」
2019年に入ってから特に「私がどんな活動をすれば、変化を起こすことができるのか」「何をすれば、最大の変化量になるのか」をずっと考えていた。
立法・行政・司法…
結論として
2020年の時点で、私ができる1番大きい貢献は
世論を動かすような動画を作ること だと思った。
メディアとして関わるのではなく、司法の視点から関わる。
現時点での自分の最大の希少価値や強みを活かして、訴訟を盛り上げていくことにした。
私は司法に関する知識があるわけではない。でも、ただ第四の権力として報道機関=監視機関の仕事をするだけでなく、実際に変革を起こすために世論を動かすことで内閣や国会に影響をもたらしたり、法律を作ってもらうまで、司法のフィールドを基盤に戦ったりすることはできる。
ちなみに、同性婚訴訟は
「国会がいつまでも”同性カップルが結婚ができるための法律”をつくらないのは、憲法上の人権を侵害し、違法だから国は賠償すべき」という内容の訴訟で、法律用語でいうと、「立法不作為が違法であるとして国家賠償を請求する訴訟」だ。(Marriage for All)
私は最近知ったけれど「司法権は人権の最後の砦」とも言われているらしい。
「刑事弁護人」の著者、亀石倫子さんに私は何度か会っているが、彼女は犯罪を犯す人たちの人権も、本当に心から守ろうとしていて、私は彼女に出会ったことで「司法」の考え方や「人権」「社会の変え方」に大きな影響を受けた。
昨今の自己責任論が活発化していく中でも、彼女は目の前の一人ひとりの人生や境遇、権利などをきちんと見ている。そしてその人のために本気で戦う。そんな彼女を見て、司法により深く興味をもった。
私がジョインすることにしたのは、
Marriage For All
日本で一番大きい同性婚訴訟の非営利団体。
「同性婚」というテーマは私がずっと、ずっと追いかけてきたもの。
大学生の時のバイト先のメンバーは80%がLGBTQだった。仲間が「結婚」という、みんなが当たり前に享受している権利・選択肢を持っていないことに違和感を感じていた。メンバーの1人がゲイで、移民で、白人ではなく、自殺してしまったことも「結婚」には関係ないかもしれないが、私の意識をよりシャープにした理由の一つだと思う。
法律なんて、絶対変えられないと思ってた。
でも可能性はあるって気づかせてくれたのが、今回の同性婚訴訟だ。だから全力でその可能性を大きくしたいと思った。
そして、CALL 4
公共訴訟の非営利団体。
※公共訴訟とは…本来ならば立法・行政レベルで解決すべき政策がらみの要求について、被害の事後救済だけでなく事前防止、新しい権利の承認、立法・行政などの実際の施行を期待して提起される訴訟
例えば、入国管理局の問題や、同性婚訴訟、鬼怒川大水害訴訟など。
多くの人がニュースで見たような問題も、今後さらに掲載される予定だ。
CALL 4には複数のケースが載っており、原告のストーリー、そして訴訟資料も載っている。
メディアの仕事をしてきて、ずっと「自分に実際に何ができるのか」を考えてきた。今回のコロナや森友問題などいろんなことがあって、現在の政権を批判する人もいる、でも結局私たちが選挙に行って、意思表明しないと世界は変わらない。
それと一緒で、同性婚を応援したい!と言っていても、実際には世界は変わらない。誰かが原告となって、誰かが訴訟費用を払って、誰かが訴訟を起こして、誰かが受理して、ようやく変わるかもしれない。そこには、主権者である私たちがそれを話すのを止めないことや、理想の未来に関して同意見の政治家を選ぶ、というアクションも必要だ。
多くの人が力を合わせて、ようやく「変化」を起こすことができる。
でも上手くいけば、本当に、実際に変化を起こせるかもしれない。
私はその力学を起こす上で、自分の得意なことで、なるべく大きな影響を起こしたいと思っている。
最後に。
もしもあなたがクリエイター(動画編集や撮影などできる)で、ボランティア(多少お支払いできるかもしれません)でも関わりたいと思ってくれたら、ぜひTwitterかInstagramにDMください。@mari_hikita
1人で、PCの前からも、世界は変えられる。